本部・支部だより
| 1.と き | 2024年7月19日(金) |
| 2.ところ | 中甲農業生産法人子実トウモロコシ圃場、豊田市高岡コミュニュテイ会議室 |
| 3.参加者 | 6名(奥田、中野、古川、長谷川、岡部(敬称略)) |
当勉強会も昨年10月の鈴木宣弘東大大学院教授の岐阜市における「食料危機に関する講演会」に始まり、今年2月の中甲農業生産法人の「子実トウモロコシの取組み」次いで4月には「食料・農業・農村基本法を考える会」を開催し、4回目を迎える事となりました。今回は中甲農業生産法人の子実トウモロコシの栽培状況を現地視察した後、場所を変えて小生から最近の諸々の情勢及び6月に岐阜市内で講演した「食料安全保障について・・・・食料危機は何処か遠い国の問題ではありません」について話しました。なおこの度の企画に際しまして地元の中野正隆さんには大変お世話になりお礼を申し上げます。
「小生からの報告事項について」
1.第213回通常国会は極めて次元の低い「政治資金規正法」一色で終わり国民の命の源である食料に関する「食料・農業・農村基本法」は埋没してしましました。
食料問題の専門家である横浜大学田代名誉教授や東大大学院鈴木教授等は口を揃えて「成立した法律は『食料自給率向上対策』が欠落している」と酷評しています。
2.農畜産物のコスト上昇分の適正な価格反映については「食料安定供給・農林水産業基盤強化本部」で来年の通常国会に罰則も念頭においた法制化が決議され、一歩前進とは思います。これはフランスのエガリム法を参考にしていますが、小売りが強い我が国で具体的にどのように価格反映をするのか注目したいと思います。前述したお二人は価格反映を否定はしないが、本流は欧米の様な農家の所得を保証する「直接払い」では無いかと指摘しています。
3.7月4日の日経(半頁)に掲載された宮城大学副学長の三石誠司教授(全農OBで現役時代にはハーバード大学に留学)の提案は「目から鱗」でした。彼は我が国のお米は農家に精一杯作って貰い減反を誘導する政策ではなく米の「バイオエタノール」又は「バイオマスプラスチック」への多用途化を考えるべきとの革新的な提案です。
4.協同組合と農業経済・・・・「共生システムと経済理論」(東大大学院 鈴木宣弘著)
教授は刹那的に協同組合を評価しているのではなく、この書物(研究論文)で理論的に協同組合の必要性を論じています。今の我が国の経済は新自由主義者の規制撤廃・完全自由化が基本になっており、特定の企業に利潤が集中しているがそれに歯止めを掛けるのは協同組合しか無いとノーベル賞を受賞したアメリカの政治経済学者のオストロムの理論を駆使しながら断言しています。
5.農林中金の来年3月末の決算は当初5000億円の赤字であったが直近では1兆5千億円の赤字が見込まれると修正。各農協に1兆2000億円の増資を要請するが、キヤノングローバル戦略研究所の山下一仁氏は「農協崩壊」がはじまったと論評しています。中金の総資産は100兆円と言われ、そんな事は無いと思いますが、彼は農協組織に対しては厳しい見解を持っています。
6.農水省事務次官人事 この6月に渡辺毅氏が就任。
寄稿者 名古屋支部 横山 忠




